FOOTBALL
セーフガーディング
2023.12.25
POLICY
- Jリーグのセーフガーディングポリシー
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誰もがお互いを受け入れ、
安心して前向きに取り組むことができ
オン&オフザピッチで、人の成長と模範的な振舞いを勧めるサッカー環境を設けます
Jリーグは、全ての人の未来のために「セーフガーディング」を広めていきたいと考えている。スポーツは人を幸せにするものであり、みんなが未来へ向かう今を楽しみ、それぞれの可能性を大切に育んでほしいと願っている。Jリーグは、全ての人々が大切にされ、受け入れられ、認め合い、誰もが安心して大好きなことに打ち込める環境をつくっていきたいという思いで2020シーズンよりセーフガーディングを推進している。
セーフガーディングの定義
- 児童&青少年
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*セーフガーディングとは
児童や青少年が安心して活動できる環境づくりを促進し危害から守るための取り組みのこと。
下記の事柄を意味する。- ● 虐待や不適切な取り扱いから児童/青少年を保護すること
- ● 健康や成長への危害を防ぐこと
- ● 成長を促す安全環境とケアを施した環境を提供すること
- ● 全ての児童と青少年の事を最優先とした行動がとれるようにすること
- 弱い立場にある大人
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*大人を対象としたセーフガーディングとは
虐待や見てみないふりがない、安心で安全な生活を送る権利を確保する取り組みのこと。
関わるスタッフや組織が協力し合い、保護責任の放棄や虐待の発生を防ぎながら弱い立場にある大人が身体的、精神的、社会的に良好な状態で活動できるようにする。
2023シーズンのセーフガーディングに関する活動
セーフガーディング ワークショップの開催 |
セーフガーディングとは、「安全(セーフ)を守る(ガーディング)」ための活動であり、Jリーグでは2020年に第1回Jリーグセーフガーディングワークショップを開催した。2023シーズンは第4回となるワークショップを開催し、日本サッカー協会(JFA)からの参加を含むJクラブのセーフガーディング担当者ら、計133人がオンラインで参加した。 Jクラブのセーフガーディング担当者は、ワークショップで毎年繰り返される基本的な考え方の学習に加え、ハラスメント事例への理解促進のための外部講師によるワークショップとそのグループディスカッションに参加し、Jクラブのベストプラクティス事例を自クラブでのセーフガーディングの具体的なアクションにつなげることを目指している。 〇内容 主に児童や青少年を危害から守り、安心して活動できる環境づくりを促進する取り組み。具体的には虐待や不適切な扱いから児童や青少年を保護し(保護)、健康や成長を阻害する要因をあらかじめ防ぎ(予防)、全ての児童や青少年を最優先とした行動が取れるように必要な教育をすること(教育)を各クラブで促進する。これらの保護、予防、教育の活動には、大人も対象として含まれ、より社会的、組織的な協力が必要となる。 |
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ジュニア年代(小学生)を 対象としたセーフガーディング 教材開発 |
Jリーグは、セーフガーディングの考えを広く世の中に浸透させたいという思いから、2022シーズンにセーフガーディングの特設サイトを開設し、JリーグやJクラブ、そして国際サッカー連盟(FIFA)やJFAのセーフガーディングに対する思いや取り組みを紹介している。この特設サイトではセーフガーディングの考えを世の中に浸透させるための動画を視聴することができる。 |
FIFA、AFC、JFAによる セーフガーディングの 取り組み |
Jリーグだけではなく、サッカーの統括団体であるFIFA、AFC、JFAでもセーフガーディングが最優先事項として位置付けられている。FIFAガーディアンズは2019年、AFCのチャイルドセーフガーディングポリシーは2022年、JFAのセーフガーディングポリシーは2021年に定められ、Jリーグは2021年にJリーグセーフガーディングガイドライン(試行版のため未公開)を定めている。2023年12月にはAFCのAcademic Centre of Excellenceによる、AFC Certificate in Child Safeguarding 2023が開講された。 |
2023シーズンには、ジュニア年代(小学生)を対象としたセーフガーディング教材の開発に着手した。トライアルクラブによるフィードバックを経て2024年3月に完成し、特設サイトに掲載予定である。教材では選手とその保護者にセーフガーディング理解の「ファーストステップ」となる内容を提供し、サッカーの場面での気持ちに気付くことによって、その場面での体験的理解を通じた倫理観の醸成・意識変容を促すことを目的としている。教材による成果として実際のスポーツシーンでのセーフガーディングに対する実践が、信頼ある個々人との関係構築によって集団意識を高め、皆が楽しく安全に関われるスポーツコミュニティーの実現につながることを期待している。