MANAGEMENT
Jリーグのマネジメント
2023.12.25
ガバナンス改革
Jリーグは、様々な環境変化を踏まえ、リーグ全体のより一層の成長促進のために、新たな成長戦略とその実現に向けた構造改革を進めてきた。
2022年11月に新たな成長戦略として、「60クラブがそれぞれの地域で輝く」「トップ層が、ナショナル(グローバル)コンテンツとして輝く」という2つの成長テーマを掲げ、それらの成長戦略を実現するための構造改革として、(1)配分金構造の見直し、(2)リーグ組織のガバナンス改革の方針を決定し、2023年度はその構造改革を実行する1年となった。
- (1)配分金構造の見直し
「2つの成長テーマ」を推進していくために、従来の均等配分金に重きを置いた配分構造から、競技成績やファン増加等の成果に応じた配分(結果配分)中心へ段階的にシフトするとともに、それらの成果創出を後押しするための施策に重点投資を行う方針とした。 - (2)リーグ組織のガバナンス構造の改革
これまで以上に成長を促す意思決定システムへの変革と、理事会のモニタリング機能の強化を同時に実現するために、理事会のスリム化、執行役員の導入、決裁権限の変更、クラブとの協議の場である実行委員会を定例開催からアジェンダ別にフレキシブルに運用形態を見直した開催方式へと変更するなどの各種施策を実行し、意思決定の効率化と議論の質の向上を図った。
- 理事会改革
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- ・人数を上限20名から13名へスリム化(2023年1月1日付で9名)
- ・決裁権限を一部経営会議へ委譲
- ・リーグの成長に関わる重点テーマを中心に議論
- 実行委員会改革
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- ・定例開催からアジェンダ別開催へ移行
- ・意思決定ポータルサイトを導入
- ・リーグ内にクラブとの連携促進を担う「カテゴリーダイレクターを新設」(2名)
- 執行役員制を導入
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- ・経営領域ごとに明確な目標達成を担う立場として執行役員を新設
- 変動報酬制の導入
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- ・クラブとリーグの成長指標や改革などと連動させた報酬体系へ移行
- 経営会議の新設
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- ・権限委譲と責任の所在を明確化し、執行状況をモニタリング
- 組織再編
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- ・5つの本部と、3つの部所から成る組織に再編。各領域を執行役員が所管