FOOTBALL
育成を通じてJリーグが見据えるもの
― 2025シーズンもJリーグはさまざまな育成施策を行いました。それらの取り組みについてテーマにしていたことはあったのでしょうか。
増本Jリーグの育成には各クラブのアカデミーをしっかりとサポートしていくという視点と、アカデミーのトップ層の選手たちのレベルをさらに引き上げていくという二つの軸があります。まずサポートという点では、アカデミーの活動に対して助成金を出す仕組みがありますが、今年も使途を明確にした上で、海外遠征や個人での留学も含め、選手や指導者が国際経験を積むための活動を支援しました。
トップ層の引き上げという点では、やはり選手は試合経験を通じて大きく成長するものですから、国内の選抜活動の数を増やそうと考えて取り組みました。また、JユースカップやJリーグインターナショナルユースカップも貴重な試合経験の機会となっており、そうした環境をより良く整備していくことは重要です。それに加えて選手の成長には指導者の適切な関わりも重要と考えます。よって、指導者の皆さんが学べる場所や機会をつくることを重視し、国内、海外において研修プログラムを提供しました。
― 今年4月にはJリーグオフィシャルパートナー内の新たなカテゴリーとして「Jリーグ未来育成パートナー」が設立されました。どのような意図で設立されたのでしょうか。
増本Jリーグが行う選手育成に関連する取り組みに協賛いただく、選手育成領域に特化したパートナーシップとして設立されたものです。目に見える形でいえば、選抜活動においてユニフォームにパートナーの名前が入ったり、試合の際に看板が立てられたりと、すでにさまざまなサポートをいただいています。見えないところでは活動中にセミナーを開催していただくこともありました。選抜活動の質が高まる貴重なプログラムだったと思います。
― 具体的には、どのような内容のセミナーだったのですか。
小林未来育成パートナーである株式会社TENTIALに、コンディションについてのセミナーを開いていただきました。主に睡眠に関する内容だったのですが、選手からのアンケートでも非常に好評でした。クラブの方からも、ピッチ外のところでそういう経験ができたのは大きかったとの報告を受けています。もちろん、選抜活動についてはピッチ内が一丁目一番地ですが、それ以外の時間でも活動を充実させる意味で、未来育成パートナーの皆さまのサポートは大きいものでした。
― アカデミーをサポートする中で、以前と比べて変化を感じることはありましたか。
増本今年、サポートの方法を特別に何かを変えたということはありません。ただ、以前からあったアカデミー助成金の制度に関して、個人の育成も大事にしていこうと話していた中で、クラブ独自の取り組みによって個人が留学するケースが増えた印象があります。同じ制度の中でその使い方をクラブがいろいろと工夫しています。Jリーグの育成においては「IDP」(Individual Development Planの略)という取り組みを推進していますが、一人一人の選手に合わせた目標設定、成長指標、アクションプランの可視化、実行を促進するための取り組みも見られました。
― 詳細の発表は2026年になると思いますが、2025シーズンのアカデミー活動助成金の内訳について、現時点で言えることはあるでしょうか。
増本分かりやすいところでは助成金の使用額は2024年に比べて増えていると思います。また、助成金活用件数の全体的な数字が劇的に伸びたというわけではありませんが、これまで助成金を活用できていなかったクラブが使い始めたことは注目点といえるでしょう。クラブが初めて海外遠征にチャレンジしたり、初めて大会を企画した事例があったりしました。
小林クラブそれぞれの活動について、Jリーグ60クラブでナレッジシェア(ノウハウの共有)をしているのですが、例えば助成金の使い方が面白いクラブや、初めての海外遠征で「こんな苦労がありました」という報告をしたクラブがあります。ブラウブリッツ秋田の報告はとても興味深いものでした。
0から1になったのをクラブに発表してもらうことで、他のクラブが勇気をもらって「今度は自分たちも」という考えになっていく。それを繰り返すことによって「初めてのクラブ」が減っていき、活動が充実していくという仕組みづくりが形になってきたと感じています。
増本その点は、アカデミー助成金を活用していただく上で大切にしているところでした。助成金を使って、あるクラブが活動しただけでは一つのクラブの知見、経験にしかなりません。それを60クラブ全体にシェアしながら進めることがこの助成金の肝となる部分だと思っています。ですから助成金を使っていただく代わりに、きちんと活動についての報告をしてもらい、その経験を他クラブともシェアしてもらうことになっています。クラブの皆様さまのご理解もあり、報告書がしっかりと作られますし、それを共有しながらそれぞれが次の年の施策を企画していく流れができました。お互いが高め合って、刺激し合って、Jリーグのアカデミー全体のレベルアップにつなげればと思っています。
小林モンテディオ山形は指導者の活動に使っていましたよね。
増本選手が海外に行くときにコーチも帯同して経験するパターンもありました。
― 育成施策の成果を測るのは難しいと思いますが、Jリーグとして、あるいはお二人が成功を実感し、達成感を得られるのはどういうケースでしょうか。
増本一言では難しいですね。われわれが今取り組んでいることはいつ花が咲くか分からないけれども、咲くことを信じてどれだけ多くの種をまけるかという取り組みです。まいても咲かないじゃないかと言われるかもしれませんが、それでもまき続けなければいけないのが選手育成の仕事だと思っています。とはいえ、やはり、Jリーグのアカデミーを経た選手が、Jリーグや世界で活躍している姿を見ると、成果を感じられます。では何人が今、Jリーグで活躍しているから成功だなどと断言するのは難しいですが、アカデミー出身の選手たちの活躍が年々増えてほしいという希望は常に持っています。
小林それでも既存の仕組みや、これからの施策を考える上で、その確率や最終的な結果を定量で測ることから逃げてはいけないと思います。また、私自身が選手だったこともあって、自分の経験からの話になりますが、選手のキャリアは偶然性という側面が多々あります。私は両親の都合で引っ越した先にあったチームや指導者に巡り合ったことが成長のきっかけになりました。育成に関わる大人たちが設計できることの外側で動いていくものがたくさんある。ですから思っているよりも選手のキャリアは偶然性に満ちていると認識することも大事だと個人的には思います。その視点に立った上で、少しでも良い偶然やきっかけになるようなものを与えられるようにしていきたい。
選抜活動や遠征もそうですが、それによって何を得られるかは選手次第です。先般、ブラジルに行ってきたのですが、選手はワンプレーで何かつかむことがありますし、道を歩いていて、何かを感じるかもしれない。普通の生活で経験できる範囲がある程度、限られてくる中で、Jリーグの育成にできるのはその範囲を広げてあげること。そのための助成金であり、選抜活動だと思っています。
― 今年、行われた活動では日本サッカー協会(JFA)と協力して取り組んだポストユース施策もありました。高校卒業後、Jクラブに入った選手たちがなかなか試合に出られないという問題は以前から指摘されていました。
増本その問題を解決したいという思いがあり、われわれは2026/27シーズンからU−21 Jリーグをスタートさせます。そこに向けた準備も同時に進めている中で、今できることを積極的にやっていこうという考えがありました。これまでもいろいろなチャレンジをしてきましたが、障壁もありました。しかしこの障壁を越えていかないと、ポストユース世代が空洞化してしまう。JFAも同様の課題を感じているということで、一緒に取り組むことになりました。
― U-21 Jリーグのスタートが2026年に決まっている中で今年、別の形で施策を実施したのはなぜですか。
小林プロ選手にとって1年という期間はすごく貴重です。よく社会人の5年分だ、10年分だといわれますけど、例えば1年、試合に出なかったら、出ている選手と非常に大きな差が生じます。それはキャリアを左右するかもしれません。U-21 Jリーグの発足まで施策を実施しないと、彼らの社会人でいう何年分かの時間をフイにしてしまう可能性があるわけです。もちろんチーム内の競争に勝つことがベストで、それが選手の目指すべき姿ではあると思いますが、Jリーグそのもののレベルが上がっていることもあって、簡単ではありません。今回の活動に参加したピサノ・アレクサンドレ幸冬堀尾選手(名古屋グランパス)や齋藤俊輔選手(水戸ホーリーホック)がその後に所属クラブで出場機会を得て、日本代表やU-20代表に選出されたことは、好例といえます。
増本今年はJFAとの協働事業としてポストユースに関しては4回、活動しました。4月にU-22 Jリーグ選抜と関東大学選抜が試合を行い、5月には関西学生選抜と対戦しました。6月にはU-20 Jリーグ選抜が海外遠征に参加し、11月はU-18 Jリーグ選抜が欧州遠征に臨んでいます。これまであった課題に向き合って手を打ったといえると思います。その中での成果は、課題をクラブの皆さんと共に認識できた点です。U-22 Jリーグ選抜が大学選抜と対戦した1回目と2回目の活動では、その試合までの公式試合出場時間の差が明確に表れました。Jリーグ選抜の選手たちは高校卒業時点でプロになった選手たちですから当然、優れたポテンシャルを持っているはずですが、トップチームの競争において、なかなか試合の出場機会に恵まれない。しかし、大学選抜の選手たちは公式試合に多く出場している状況で試合勘は歴然でした。試合の出場機会がないことのマイナスを、おそらく選手自身も、試合を見に来ていたクラブ関係者も感じたと思います。当時はちょうどU−21 Jリーグに関して議論を深めていた時期でもあり、あの試合の存在が、リーグ創設にも影響したと思います。2025年の活動はその点でも大きかった。
― U-21 Jリーグには11クラブが参加を表明しました。想定した数だったのでしょうか。
増本Uー21 Jリーグへの参加は当然、大きな投資になりますし、クラブとして難しい判断になる。それでもポストユース世代の成長とアカデミー選手のストレッチが必要なんだと考えたクラブが現時点で11クラブあったということです。個人的な感覚ですが、想定していたよりも、その数は多かったというのが率直なところです。
小林課題に対して目線がそろったのは間違いないと思います。少し大げさな言い方かもしれませんが、あの試合によって出場機会の増加は改めて育成に関わる人たちの共通認識になりました。あの場には日本代表の森保一監督ら、日本のサッカー界の中枢を担っている方々が見に来てくださいました。それほど注目する試合だったと思いますし、実際、露出も含めていろいろな面で波及効果もありました。日本サッカーの課題がそこにあり、それを解決するためのU−21 Jリーグという文脈ができたと感じます。
― U−21 Jリーグができることで、高校年代の進路にも影響してくるでしょうか。プロか、大学か。
増本それについては何ともいえませんが、クラブに入ってもなかなか試合に出られない状況になったときに、これまでなら可能性に懸けてそこにとどまるか、期限付き移籍で出場機会を求めるかという選択だったかもしれません。そういう意味ではシンプルに選択肢が増えたとはいえると思います。期限付き移籍があるからUー21 Jリーグの試合は不要では、という声もあったのは事実ですが、そうなると自クラブで選手を見ることができなくなり、日々のコミュニケーションも取れないという側面が出てくる。より多様なパスウェイを提供するという点でいえば、U−21 Jリーグの創設は意味があると思います。もちろん、スタートしないと分からないことも多いですが、選手の成長の確率が少しでも上がる仕組みにしたいですね。
― 日々、手元でその成長を確認できるという点は大きいと感じます。
増本今まで以上に各クラブが自分たちの育成戦略に則った形で選手の成長を促進することが可能になるのではないかと期待しています。期限付き移籍して試合経験を積んで元のクラブに戻って活躍する選手もいますが、その一方でレンタルに出たけども試合に出られないケースがある。その結果、ただ期限付き移籍期間を終えるまで移籍先クラブで過ごすだけになってしまう。海外の事例を見ると、期限付き移籍をした選手をマネジメントするコーチがいるクラブもあります。これはとても大事なことなのですが、日本ではまだまだそこまでできていません。ですから理想的なのは、自分たちのクラブでしっかりとした育成戦略の下で、アカデミーを出たあとも選手の成長を支援できることではないかと。経験を積ませて活躍すればすぐにトップチームの試合に出場できますし、そういうサイクルができれば。それからシンプルですが育成が加速するとも見ています。アカデミーのトップ層の選手たちの試合経験が増えてくるので、当然、成長のスピードも上がってくるはずです。U-21 Jリーグに大いに期待しています。
― 世界に比べて育成のスピードは遅いと感じますか。
増本11月にカタールで開催されたFIFA U−17ワールドカップを現地で見てきましたが、あの場に出ている各国の主力選手たちは、日本の主力選手と違い、自クラブのU−19とかU−23などの上のカテゴリーでプレーしている選手が多い印象を持ちました。日本の選手たちがそこに入っていくためには、やはり日本の育成のベースを上げていく必要がある。それはつまり、あの年代で日常的にプロ選手と戦っている選手たちがどれくらいいるかということです。全部が全部、すぐに上のカテゴリーに行くのが良いことではないとも思いますが、その数を増やすこと自体は重要だと認識しています。
― 全部が全部というのは、どういう意味でしょうか。
増本当然、成長スピードが遅い、いわゆる遅咲きの選手もいると思うからです。ただ、そういう選手も成長していけるパスウェイがあれば、しっかり日本のサッカー界全体の底上げができる。その中でU−21 Jリーグが各クラブのトップチームやアカデミーと一体になって、クラブとして選手を育成することができると思っています。
― U−21 Jリーグについては現状、11クラブの参加ですが、将来的にその数が増える見込みでしょうか。
増本他クラブの動向を伺いながら参加を決めるクラブもあると思っています。スタートから2年間は11クラブですが、そこで良いリーグ戦を実施することができれば、さらに参加クラブが増えてくると個人的には予想しています。
― かつてJ3にU−23のチームがありました。それも選手に出場機会を与える目的があったと思いますが、負傷回復後の調整の場に使われたり、必ずしも若い選手が活躍する場にはならない面もありました。今回、最初の2年はオーバーエイジが6人までとなっていますが。
増本そこはシンプルにスカッドの問題もある。完全に21歳以下に限定したらチームを編成する難易度が高くなってしまう。そうした問題については参加を検討しているクラブと、数カ月にわたって話してきました。どういうルールならリーグのレベルを保てるのか議論した結果が現状でのレギュレーション案です。スカッドも昔とは変わってきていますし、U−21 Jリーグの本来の目的を忘れることはありませんが、最初はある程度は緩和し、その状態から最適化を図っていくことになると思います。理想と現実のバランスをうまく取りながら、リーグをしっかり回していきたい。
― 2026/27シーズンからJリーグは8月開幕、翌年6月頃に閉幕するシーズン制に移行します。気になるのは、日本の学校制度は高校も大学も3月に卒業なので、これまでのようにJリーグのシーズンのスタートとそろわないことです。今後、大学や高校からJクラブに進む場合、数カ月のタイムラグが生じます。一方で、高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグなどは従来通り、春に開幕して冬に終わる。Jリーグのアカデミーで育成に携わる方々にとって、そのずれに対してはどのように感じているのでしょうか。
増本ベストな形を求めて議論を重ねています。目下、制度設計中というのが現状の回答になりますね。
小林非常に複雑なアジェンダです。例えばプレミアリーグは、高校のチームと共存するリーグです。つまりステークホルダーがJリーグ内だけではありません。それを大きく変更するのはリスクも伴いますし、大学にしても同じことが言いえます。年末年始に開催される全国高校サッカー選手権大会にしても、すでに一大コンテンツ化していますし、世の中に根付いている。簡単に変更することが難しい状況があるのは事実です。
増本もちろんトップとアカデミーのシーズンが同じであることは望ましいです。シーズンのずれにより、スタッフの方々の雇用機会のタイミングもずれるわけで、それぞれの契約の期間にも影響が出るからです。ですからトップとアカデミーを同じに合わせることは自然な流れだとは思いますが、育成年代のリーグ戦で共にプレーする学校の部活動には学校のスケジュールがある。われわれは60クラブですが、学校の方たちと話すと、何千校だという話で、当然、簡単には動かせません。それらを踏まえて最適な形を模索しながら進んでいくことになりますが、考え方のベースとして忘れてならないのは、1年の中で良い時期に、たくさん試合をしようということです。
― ある意味で育成の現場の理想論と現実論の折り合いをつけていくのが、Jリーグで育成に携わる方々の仕事かもしれません。その上で、今後、取り組みたいことがあれば聞かせてください。
小林私は2024年までJクラブのトップチームのダイレクターを務めていましたが、クラブに関わる全ての人に幸せになってほしい、豊かになってほしいと思って仕事に当たっていました。その対象が今はリーグになり、Jリーグ、そしてアカデミーに関わる人たちに、やっぱり幸せになってほしいし、豊かになってほしい。対象がより広くなりましたが、その思いに尽きます。それぞれがこのクラブに来て良かったとか、そのクラブのアカデミーに入って良かったと思ってもらえるように、われわれの立場から取り組んでいきたい。
サッカーがうまくなったとしても、サッカーに不幸にさせられてはいけないという話を選手によくしています。選手にしてもスタッフにしても自分が幸せになるためにサッカーを使うぐらいでなければいけないと思っています。Jリーグという箱があって、その中にクラブがあって、さらにトップチームがあって、アカデミーがある。そういう中で、関わる人たちに幸せになってほしいという思いは、これからもずっと変わらないと思います。
増本Jリーグには3つの理念があります。「日本サッカーの水準向上及びサッカーの普及促進」、「豊かなスポーツ文化の振興及び国民の心身の健全な発達への寄与」、そして「国際社会における交流及び親善への貢献」です。私は育成の仕事をする上でも、それらを大事にしたいと思ってきました。勝敗や選手の競技力向上だけではなく、Jリーグの理念にあるものを、どうやって提供できるかを常に考えていきたい。
Jリーグの育成は、プロサッカー選手を育てるための仕事ですが、Jアカデミーの価値は、プロサッカー選手を目指すというプロセスの中で人としても成長できるところにあると思っています。育成年代の選手には多様なパスウェイが存在する中で、Jアカデミーはプロサッカークラブでプロサッカー選手を目指すことができる貴重な場所です。ですからJアカデミーの育成プログラムは常に高品質でなければいけないと思っています。そのこととしっかり向き合っていきたい。
結果として、アカデミーの選手はプロにはなれず、その後、いろいろな人生を歩むかもしれませんが、いずれにせよ、Jアカデミーを経た皆さんがそれぞれのアカデミーで過ごした時間に誇りを持ち、自信を持って社会に巣立っていくことができるような取り組みをクラブの皆さんとも協力しながら続けていきたいと思います。
文 佐藤 景
撮影 石川 寛晃(合同会社マトイクリエイティブ)
- プロフィール
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公益社団法人 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)
フットボール本部 育成部 部長 増本伸弘
公益社団法人 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)
企画戦略ダイレクター 小林 祐三
※掲載情報は2025年12月22日時点のものです







































