スポーツ・インテグリティ
「インテグリティ(Integrity)」とは、下記を意味する言葉です。
- 高潔さ、品位
- 完全な状態
スポーツにおける「インテグリティ」とは、「スポーツが様々な脅威により欠けることなく、価値ある高潔な状態」を指します。
本来、スポーツには人々を幸福にし、社会を善い方向に導く力があるといわれています。スポーツが本来持つ力を発揮するためには、その前提として、スポーツの「インテグリティ」が守られていることが重要です。
しかし、スポーツ界にはいま、ドーピングや八百長、スポーツ指導における暴力、ハラスメント、ガバナンスの欠如など、「インテグリティ」を脅かす様々な問題があります。

現在、スポーツのインテグリティ保護・強化に向け、国際オリンピック委員会や国際競技連盟、世界アンチ・ドーピング機構等の国際スポーツ統括組織の他、近年特に欧州評議会等において活発に議論され、対策が進められています。
日本ではJSC(日本スポーツ振興センター)が日本における「Integrity of Sport」の保護・強化を目指し、2014年に「スポーツ・インテグリティ・ユニット」を設置し、この取組を推進しています。
各ユニットの役割

『ガバナンスグループ』
スポーツ団体のガバナンス強化に係る調査・研究、及び団体への支援に関する業務を実施しています。
『スポーツ相談グループ』
トップアスリートを対象とした「スポーツ指導における暴力行為等に関する第三者相談・調査制度」に関する業務を実施しています。
『アンチ・ドーピンググループ』
公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構(JADA)と連携し、アンチ・ドーピングのため、インテリジェンスを用いた調査業務、及び関連する調査・研究を実施しています。
『くじ調査グループ』
スポーツ振興投票の公正性の確保に係る調査等を実施しています。
*参照元:独立行政法人日本スポーツ振興センターホームページ
インテグリティへの取り組み
JFAの取り組み
- 2011年〜:EWS (FIFA早期警告システム)と契約締結し国内主要大会をモニタリング。以降契約を継続。
- 2013年:AFC加盟国協会として初めて、FIFA/インターポール主催のインテグリティワークショップを開催。これを機に、サッカー界、及びサッカー界以外の様々なステークホルダー間(警察、スポーツ庁、日本スポーツ振興センター、日本オリンピック委員会、JFA、Jリーグ、JFL、Jリーグクラブ、審判、指導者等)で連携する会議体であるインテグリティ協議会・インテグリティプロジェクトを設立。
- 2014年:各年代日本代表選手に対して八百長防止の教育を実施。
- 2015年:Jクラブコンプライアンスオフィサーを主な対象者として、JFA・Jリーグインテグリティーセミナーを開催。
Jリーグの取り組み
- 暴力団排除ヘルプラインの設置
- コンプライアンス・オフィサーの設置
- Jクラブにおける八百長対応の手引きの整備
- 八百長に関する教育(新人研修、クラブ個別実施等)