ASEAN出身選手とJリーグ提携国枠

現在、市場規模においては、イングランド、スペイン、ドイツをはじめとする欧州諸国、そして競技面においては欧州に加え、ブラジル、アルゼンチンなどの南米の国々が世界のサッカーのトップに君臨しています。

日本も、Jリーグスタートから30年がたち、多くの選手たちがJリーグを経て、欧州のリーグで活躍するようになり、それに伴い日本サッカーのレベルも飛躍的に向上しています。FIFAワールドカップなど、国際舞台での日本代表の躍進は目覚ましいものがありますが、今後、日本サッカーが市場規模においても、競技面においても真に世界のトップに追いつくためには、アジア全体のサッカーレベルの向上が必須であると考えています。

Jリーグの選手が欧州リーグに挑戦し、日本サッカーのレベルが向上するのと同様に、Jリーグアジア戦略では以下のポイントで、特にASEAN各国の選手がJリーグを目指し活躍できるよう、様々な制度設計を始めとする施策を実施しています。

・アジア諸国から優秀な選手を獲得して、Jリーグに活躍の場を広げることで、Jリーグの競技面におけるレベルアップを図ること。
・Jリーグで活躍するアジア諸国の選手が自国の代表チームで活躍し、強いライバルになることで、日本代表のレベルアップにつながること。
・アジア諸国の選手がJリーグで活躍することで、アジアの注目をJリーグに集め、Jリーグとアジアサッカーの市場拡大を目指すこと。

これらの目的のために、2009年から各チームの外国籍選手の登録数を拡大し、従来の3名の外国籍選手枠に加え、アジアサッカー連盟加盟諸国の選手1名を登録可能とする「アジア枠」を設けました。
2019年からは外国籍選手の登録制限は上限が無くなり、「アジア枠」は撤廃、外国籍選手の試合エントリーは上限J1・5人J2/J3・3人と改定されましたが、これに追加して、「Jリーグ提携国」の選手は外国籍としてカウントしないという「Jリーグ提携国枠」制度を新たに設けました。

以降、各JリーグクラブがASEAN出身の選手をより獲得しやすくなり、2022年は、タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシアなどから過去最高12名のASEAN出身選手が、Jリーグに登録し、特に若い年代の選手のJリーグ挑戦が目立つ年となりました。

アセアン出身 登録数推移(提携国・提携国以外含む)単位:人
2013 1 2014 4
2015 2 2016 4
2017 4 2018 7
2019 10 2020 9
2021 6 2022 12
延べ 59

これまで在籍したASEAN出身選手一覧