2021/02/24

リアルデータと、シミュレーションデータをしっかりと政府にお示しすることで理解を求めていきたい。第26回新型コロナウイルス対策連絡会議会見レポート

一般社団法人日本野球機構(NPB)と公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が連携する「新型コロナウイルス対策連絡会議」の第26回会議が、22日に開かれた。

明治安田生命Jリーグの開幕を今週末に控えるなかで行われた今回の会議を終え、Jリーグの村井 満チェアマンは「非常に有効な意見交換が行われました。今後の運営において、我々サッカー界、野球界が様々なエビデンスを日本社会に提言できる材料が整いつつある実感を持っております」と話した。

具体的なテーマとなったのは、開幕後の観客入場について。専門家グループの三鴨 廣繁氏は「今後、お客様をできるだけたくさんお迎えして、安全にやっていくためにはどうするか。リアルワールドでのデータの解析に加えて、シミュレーションによる解析データに基づいて、今後の対策がとれる段階になってきている」と説明した。

前回の会議後の会見では、JリーグとNPBが観客入場数の上限率や、入国後の待機期間の緩和を求める要望書を政府に提出する考えが示された。NPBの斉藤 惇コミッショナーによれば「チェアマンと一緒に、文科省、スポーツ庁に参上しました。その中で観客については絶対的な数字というよりも、球場のサイズが違いますので、できるだけパーセントでやっていただきたいという要望はしました」という。

また村井チェアマンは「一昨日のFUJI XEROX SUPER CUPは5000人以下の基準で行いました。収容率で言えば7%。93%が空いている状況です。埼玉スタジアムの5000人と、1万人収容のスタジアムでの5000人とでは全然違います。個々の形状に合わせた比率で、安全なスタジアムを設計していくことが重要という趣旨を申し上げました。一定の理解はいただいていると感じています」と説明した。

また村井チェアマンは、「我々はエビデンスに基づいて意見を示す責任がありますが、実際には50%以上ではやったことがない」という現状を踏まえ、「どれくらいの市中感染率で、どのような対策を施した時に、どのような形状のスタジアムだと、どのような結果になるのか。多角的にシミュレーションを繰り返しています。我々が持つリアルデータと、シミュレーションデータをしっかりと政府にお示しすることで理解を求めていきたい」と話した。

一方で村井チェアマンは、「人数や率以上に、感染対策をしっかり施したうえでお客様をお迎えできているのか。この一点が極めて重要。安全確実なシナリオの中で実践していくことと、エビデンスを示ししていくこと。この両輪で進めていきたい」と、入場制限緩和に向けた考えを示している。

ポイントとなるのは、入場前後の感染対策だ。スタジアム内では徹底的に感染防止対策が取られている一方で、試合後に飲食店などに訪れることで感染が拡大する可能性も否定できない。そうした人の行動を管理することは現実的には難しく、観客数が増えれば増えるほど、その危険性が高まることも予想される。

専門家グループの賀来 満夫氏は、「すぐに家に帰るのか、4、5人でお酒を飲んで帰るのか。そこのリスクは否定できない。プロ野球とJリーグが(スタジアム内で)しっかりと守る体制を作っていても、そこから一歩出た時の個人の行動が大事になる。すぐに家に帰る方がどれくらいいるのかというデータもでてきているので、そこも含めて考えないといけない」と、スタジアム内だけではなく、試合前後の対策も重要だと話した。