Press Release プレスリリース
2013.11.19
Jリーグは、本日開催した理事会で、2014シーズンから開始するJリーグディビジョン3(J3)への「J3特別参加枠」として、J1・J2に所属する22歳以下の選手で構成するチーム「JFA/Jリーグ U-22選抜チーム(仮称)」(以下U-22選抜チーム)がJ3に参加することを決定いたしました。
将来有望な22歳以下の若手選手の育成は、長い間、世界を視野に入れたJリーグひいては日本サッカー界の大きな課題となってまいりました。
これまでも幾つかの施策を実施して参りましたが、こういった世代の選手の試合環境の更なる整備を目的に、今回の新たなチャレンジを決定致しました。同チームの2014シーズンからの公式試合に参加によって、オリンピック出場を目指す年代の選手強化も視野に入れております。
22歳以下の若手選手は、公式試合の経験を積み重ねることで、成長いたします。しかしながら、こういった育成年代のトップ選手の多くが、18歳でプロ契約した後の2~3年間、十分な出場機会を得られないという現実があります。
これは世界共通の課題となっており、既に幾つかのサッカー強豪国は、以下の通り、近年大胆な施策を講じ、着実に成果を上げ始めております。
(1) セカンドチームの下部リーグ参加 | スペイン、ポルトガル(U-23)は2部まで可。 ドイツ(U-23)は、3部まで可。 |
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(2) サテライトリーグの実施 | イングランド。 |
(3) U-21リーグを創設 | イングランド。 ※U-19リーグは多くの国で実施。 |
(4) 若手出場の義務づけ | メキシコ:トップリーグは21歳未満選手を、のべ765分(全試合時間の半分)以上出場させる。違反すると勝点減)。2部リーグはこれに加え、U-23 (OA4名)で実施。 |
(5) 提携クラブ制度 | スペイン。提携クラブの若い選手は上位リーグ出場可。 |
この間、日本サッカー界においては、この分野における対策の進捗が遅れていた。
⇒サテライトリーグは2009年を最後に休止中。
休止の理由は、以下の3点に集約される。
(a)大会の形骸化(シーズン末に駆け込み開催)
(b)ユース選手が2種大会を優先
(c)経費(選手、コーチングスタッフ)
⇒大学サッカーが18~22歳の選手育成に大きく貢献している。しかしそれだけでは不十分ではないか。
育成年代のトップ選手は、大学でなくJクラブとのプロ契約を選んでいるという実態もある。
⇒初めてプロ契約を結ぼうとしている選手が、成長(試合)機会の多い海外クラブを選ぶ事態を招きかねないという危惧もある。
これまで実施してきた対策を含めた若手育成施策は以下の通り。
(1) セカンドチームの下部リーグ参加 | サテライトリーグの復活よりも、この方式が望ましい。上記(b)(c)の解消、および柔軟な登録制度が必要。 |
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(2) 育成型期限付移籍 | 今季導入済み。U-23選手のウインドー外登録を容認。 |
(3) Jリーグ規約第42条第2項と補足基準の改訂 | 本日、決議。 |
(4) JFA/Jリーグ U-22選抜チームのJ3参加 | 本日、決議(本件)。 |
※チーム編成の詳細、大会概要については決定次第発表いたします