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Press Release プレスリリース

2008.6.17

2008 Jリーグ GM講座

JリーグやJクラブの経営に資する人材の継続的、直接的な輩出を目的とした「2008Jリーグ GM講座(J.LEAGUE MASTER OF GENERAL MANAGER)」が、6月17日(火)よりいよいよスタートしました。Jリーグはこれまでにも、さまざまな形でGM講座を開いてきましたが、今年からはより実践的な講座としてリニューアル。JFAハウスで行われた開講式であいさつに立った鬼武健二Jリーグチェアマンは「クラブの業務が多様化、複雑化し、高い専門性が必要とされています。単に受講したというのではなく、日々、実践と経験を重ね、クラブ経営者を補佐するとともに、Jリーグを発展させるような実力をつけてください」と、受講者への強い期待を述べました。

鬼武チェアマンのあいさつに続いて始まった講座では、前日の「2008年度 第1回Jリーグ・アカデミー コーチングワークショップ」でも、Jクラブの育成担当者の前で講談に立ったグアダラハラ・チーバス(メキシコ)育成部ディレクターのホセ ルイス レアル氏(56歳)が講義を行いました。彼の専門分野から、育成におけるGMの役割という内容が主となり、育成の重要性を十分に理解した上でのインフラの整備、予算の確保、スポンサーの獲得、現場とのコミュニケーションなどを挙げました。最後にレアル氏は能力の高いGMの資質を、(1)現場の話をしっかりと聞き判断できる (2)予算内で何に投資すべきかを判断できる (3)現場のスタッフのモチベーションを高めることができる、という3点にまとめました。

チーバスの選手育成についての話は、現場の育成担当者とのコミュニケーションを図る上での情報共有ともなり、実践を重視する本講座らしい配慮といえるでしょう。その後、レアル氏には多くの質問が寄せられ、グループに分かれてのディスカッションによって検討を行いました。

カリキュラムは2009年3月25日(予定)まで、16のセッションが実施されますが、各セッションは基本的に2日間に渡って開かれます。翌18日はまず、実際のワークの軸とするために、実際のGMを扱ったVTRを視聴しました。それを基にして受講者が自分に置き換えながら、GMの職務について考察。やはりグループに分かれてGMの仕事の定義、必要とされる素養、マインドを話し合いながらまとめ、その内容を発表しました。この講座の立案からかかわってきた中西大介Jリーグ HRディベロップメントグループ マネージャーは「今後も実際のケースに即したワークを行います。そのためにJリーグの15年間の蓄積を生かしていきたい」と、今後への抱負を述べ、セッション1を締めくくりました。

第1期生ともいえる今回の受講生は、Jクラブの関係者など17名。チーム強化、ファイナンス、マーケティング、リーガル(契約・移籍)などについて、各分野の専門家の講義を受け、8~9月にはリバプール大学FIMBA(Football Industries)との提携の下、英国においてサッカービジネスについてのサマーセッションを受講する予定。GMとしての素養を国内外で、幅広く身につける機会が設けられています。また、講座は事前・事後に課題が出されます。そして、所定の要件を満たし、Jリーグが適正と判断した受講者に対しては、修了資格が付与されます。

受講生の一人である愛媛FCの佐伯真道ゼネラルマネージャーは「今回はまだ序章のような段階ですが、GM像について、他の受講者などと話し合う機会を持つことができたのは良かった。しっかり学ぼうという意欲が、あらためて湧いた2日間でした」と、収穫について語りました。前出の中西マネージャーも「グループワークも非常に活発、質問も積極的で、受講生の『学ぼう』という意欲が伝わってきました。皆さんの問題意識と、こちらで準備してきたことも合致しており、非常にいいスタートだったと思います」と手応えを感じたようです。世界を目指すクラブの力、そしてJリーグの力を高めるような人材の育成を目指す、新たな試みを大いに注目し、期待したいと思います。

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